例えば、ホテルニューアワジ
関西の人はタイトルの「ホテルニューアワジ」をニュートラルに読むことができないそうです。
あとは「関西電気保安協会」とか「551の豚まんがある時」とか。かく言う私も読めないうちの1人です。すごく気をつけなければ自然に音程がついてしまいます。
テレビの刷り込みが文字列を見るだけで再生されるため、このような現象が起こります。関西人は文字が音楽に支配されるのです。
ただ、これは関西人に限ったことでもテレビの刷り込みがある場合に限ったことでもありません。
文章にはリズムが生まれます。
例えば句読点を1つ、増やしてみたり、スペースを 入れてみたり あるいは何もつけずずっとのんべんだらりと続けてみたり。
語尾を揃えるのもいいでしょう。でもあえて文体とか口語体とか揃えないのもいいのかもしんない。
ひらがなをたくさんつかうとか、漢字で書けるのにワザとカタカナをマゼたり。敢えて小難しい言葉ばかり詰めると他人からは自ずと聡く映るでしょう。
文章にはリズムが生まれます。それは句読点であったり、語尾、文体や文字の選び方など様々な要因が絡み合い、その人の文章の癖として出るのです。
単語には色が浮かびます。
「嬉しい」「楽しい」「悲しい」読む人が持つ単語のイメージによって赤・黄・青と色付き、文章全体の印象を左右します。
表記には質感が宿ります。
「俺」「オレ」「おれ」同じ単語でも書き方によってそれぞれ受ける印象が異なるかと思います。受ける印象は文章だけでなく、文章の書き手への印象となるでしょう。
文章にはリズムが生まれ、色が浮かび、質感が宿る。音楽はリズム・音程・ハーモニーの三要素で形作られます。
たとえ書いた文章が意味を持たなくても、単語の紡ぎ方1つで沢山のものが見えてきます。文章を綴るときには、これらに寄り添って美しいものを作り上げたい、そう願うものです。
蛇足
私の明日は思ったより遠かったようです。
目的のみで道順を決めずに走り出すとこうなるという良い例。文章と音楽についてはちゃんと描きたい気持ちなので、いつかリライトする。ここまで読んでくれてありがとう。